ブログ

2026-06-23 16:40:00

「罰する」だけで犯罪は防げるのか?死刑制度の抑止力と、これからの社会にできること

凶悪な事件の報道を目にするたび、胸が締め付けられるような思いになります。「二度とこのような事件が起きてほしくない」「もっと厳しい罰を」と願うのは、社会として当然の感情です。

 

私自身、死刑制度については「存続派」の立場を取っていますが、同時に「厳罰化するだけで、本当にこれからの犯罪を防げるのだろうか?」という、言葉にできない割り切れなさも感じています。

 

かつて中世ヨーロッパでは、現代からは想像もつかないほど残酷な公開処刑が数多く行われていました。しかし歴史を振り返れば、それほどの恐怖をもってしても、犯罪を抑止できたわけではなかったようです。だからこそ歴史は、単に罰するだけでなく「犯罪者の再教育」という方向へと舵を切ってきた経緯があります。

 

実際、過去の重大事件を振り返ると、犯人が「どうせ自分の命が終わるなら、最後に大事件を起こしてやろう」といった、信じがたい自暴自棄な心理を裁判で口にしたケースもありました。自分の命すら投げ出している人間に対しては、どれほど重い刑罰を用意しても、抑止力として機能しなくなってしまうという、恐ろしいパラダイムシフトが起きているのです。

 

世論が感情的に厳罰化を求める気持ちは痛いほど分かります。しかし、歴史や犯罪心理の複雑さを見る限り、刑罰の重さだけで犯罪を抑止するのは限界があるのかもしれません。

 

幸いなことに、統計的に見れば日本の人口あたりの殺人発生件数は長期的に減少傾向にあります。現在の法制度や治安維持は、全体として一定の機能を発揮していると言えます。ですから、制度を根本からひっくり返すのではなく、基本の枠組みは維持しながら、時代の変化に合わせて「都度、柔軟にアップデートしていく」スタンスが現実的ではないでしょうか。

 

その上で、私たちが今、現実的なアプローチとして目を向けるべきは「現場の対処能力の強化」だと考えています。

 

例えば、危険な状況に直面した現場の警察官が、より迅速かつ安全に暴漢を制圧できるよう、テーザーガン(非致死性兵器)の導入を本格的に検討したり、拳銃の使用基準を時代に合わせて見直したりすることです。犯行に及ぼうとする人間を「事後の刑罰」で脅すのではなく、「その場(犯行中)で確実に、これ以上の被害を出さずに制圧する」という防衛力を高める方が、結果として多くの尊い命を守ることにつながるはずです。

 

人間社会の構造上、どれだけ対策を講じても「犯罪を完全にゼロにする」ことは不可能かもしれません。組織や集団のバランスを表す「2:6:2の法則」のように、どうしても一定の割合で社会のルールから逸脱してしまう存在は生まれてしまうのが現実です。

 

だからこそ、「ゼロにできないから諦める」のではなく、「どうすれば、悲しい事件を最小限に抑えられるか」を現実的に問い続ける必要があります。

 

法律や刑罰のあり方、現場を守るテクノロジーの導入、そして社会全体のつながり――。感情論に終始せず、多角的な視点から「より良い社会の維持」について、これからも考えていきたいと思います。

 

セカンドストリートブランド出張買取